脳梗塞リハビリで病院に入院や通院を行う時は、その費用の相場を念頭に比較、検討をすることが大切です。入院費は基本的に期間によって変わってくるので、期間を踏まえて相場を把握する必要があります。

脳梗塞における入院期間は通常1ヵ月ほどとされ、症状が軽ければ退院して自宅に帰りますが、リハビリが必要となれば更に2ヶ月ほど入院します。ただ、入院先は治療を受けた病院ではなく、リハビリ専門の施設に転院する形を取るのが一般的です。

片麻痺リハビリの頻度と回数

転院を行うとしても、帰宅するケースと比較して入院期間は単純に3倍になります。その為、転院して脳梗塞リハビリを受けるとなると、費用もまた3倍ほどにアップする結果に至ります。1ヶ月あたりの入院費は、一般病院だと初診料が約3千円で投薬を行うと約3万円、注射が必要となれば1万7千円など次々にアップします。

リハビリだけでも約8万円は掛かりますし、入院料が1日あたり2万円となれば、1ヶ月で60万円は掛かってしまうわけです。いわゆるベッド代が費用の大部分を占めているので、入院期間が長くなるほど負担が増大します。

脳梗塞リハビリで入院となると、1割負担の場合1ヵ月あたりの負担は5万円弱です。これは1割負担額の約9万5千円に対し、高額療養費の減額が適用された結果となります。つまり、健康保険と高額療養費が使える時は、1ヵ月の負担は5万円ほどで、2ヶ月間の脳梗塞リハビリが10万円で済む計算です。それでも、治療期間1ヶ月分の負担もありますから、病院に入院するケースでは何かとお金が掛かることが分かります。

仮にもし全額自己負担を行うとなれば、1ヵ月だけでも100万円前後の高額な費用が発生します。3割負担だと30万円から50万円が目安ですが、高額療養費があるおかげで、年収によって月々10万円から20万円の負担に収まります。一方の通院も日数によりますが、治療の入院とリハビリ入院を経た後の通院なら、数万円程度の負担で済むでしょう。

入院による脳梗塞リハビリと比べても、通院では高額なベッド代が発生しない分、大幅に負担が小さくなるのが特徴です。当然、十分な治療とリハビリを受けた結果ですから、治療入院のみで帰宅を行えば、自費リハビリが必要になって結果的に高くつきます。通院の際に費用に影響を与える要素は、やはり足を運ぶのに必要なタクシー代です。

通常のタクシーが利用できれば負担は抑えられますが、介護タクシーの利用となると負担が少し大きくなります。通院で脳梗塞リハビリを受けるのであれば、1回あたりの費用はリハビリ代1万円に、交通費を加えた金額が目安です。1万円は1時間あたりの金額で、実際には8千円から1万円ほどと幅はありますが、これが自費でリハビリを受ける場合の相場です。高いと思うか安いと感じるかは、通院で負担している金額によりますが、健康保険のような制度が使えないので負担が全額になるのは確かです。

脳梗塞でリハビリを受けるなら、健康保険や高額療養費が使える施設に入院したり、通院を行うのが負担を減らすポイントとなります。いずれにしても、入院が必要なら最低でも1ヵ月はお世話になるので、ベッド代を中心とした高額な出費を覚悟する必要があるでしょう。リハビリも同様に、入院を必要とすると負担は避けられませんから、真面目に取り組んで1日でも早く退院したいところです。症状が軽い人は、幸いなことに病院に支払う金額が少なくなるので、総額を桁違いの高額にせずに済みます。

リハビリ不要で帰宅が早くなれば、その分比較的コストの低い通院のみで回復できるようになります。自費リハビリという手段もありますが、基本はあくまでも病院での入院や通院なので、期間が長くなればやはり高額になってしまうのは仕方がないと結論づけられます。

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