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押すのが苦手だから、引きまくったら、何故がいい感じに事が進んだって話。~右麻痺 女性~

2019.07.26

リハビリの現場の様子を
ブログで紹介しています。
リハビリのことが
少しでも伝わると嬉しいです。

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友人から「ごめん、、相談なんだけど…実は生理来てないんだ…」と連絡がきたので、

すぐに「え、本当?大丈夫?不安よな。話なら聞くよ?ていうか、お前生涯来ることはねえよ。。。男やんけ。」と返信したら

秒で「てへ(´艸`*)♪ご飯いこ♪」と返ってきて

「いこいこ♪」と通常モードにすぐ変換できる田邊です。

愉快な友人多めです。

 

さて、現在16回コースご利用の右麻痺の女性の方です。

体験コースでお越しになられた際、

第一声がぶっきらぼうにその手を私の前に差し出し、

「はいっ、手治して。動くようにして」でした。

 

私は彼女に問いました。

・今何に困っているか。

・何が出来るようになりたいか。

・何を挑戦してどのような失敗をしたか。

 

彼女は

「はあ??別に何も無いけど???それが何??そんな事が大事なの??」

と怒り滲ませた半笑いで答えました。

 

その日はそのまま介入し、ご本人は

「重たかった手が軽くなった。体験コース3回来てみる。」とおっしゃっていました。

その日私は彼女に次のような宿題を出しました。

「何が出来るようになりたいか具体的な目標を挙げてくること」

さらに、動作の説明となぜこのような動作をするのか、どのような効果があるのかを説明し、メモを渡し

「この動作を練習してください。1日〇回、朝昼晩。」

とお伝えしました。

 

2回目の日。

彼女に

「前回の宿題。具体的な目標と練習、しました?」と尋ねると、

「はあ???知らん。とりあえず手を治して。ごちゃごちゃ言わずやってくれればいいから。」と答えました。

 

その日も前回と同じことを伝え終えました。

 

3回目の日。

「さて、調子はどうですか?」と聞くと

「ちっとも変わらんし良くならん。ぼったくり??笑」と小馬鹿にしたように半笑いで私のめを覗き言いました。

 

私は、このように返事をしました。

「私は貴女の生活すべてを見ている訳ではなく、ここだけの狭い範囲の貴女を見た私の印象で話すので、気を悪くされたらごめんなさい。」

と前置きし、

 

「そりゃ~~、良くならないですよね。動く手を使おうともしない。何の失敗もしようとしない。お伝えしてある、手がどうなってほしいかを具体的に考えてこない。宿題もテキトーどころか、ほぼやっておらず、人に文句だけ言い、ただただ人任せに過ごしているだけですもんね。これで良くなると思ったんですか?そのような関わりがお望みなら、ここでは無理です。残念ですがお引き取り下さい。」

 

彼女はばつが悪そうな顔をし、

「そんなこと言わないでよ~。ちゃんとやるからさ~。けど、こんな手じゃ何もできない」と言いました。

 

彼女、手が全く動かないわけではないのです。

タオルは握れるし、ペットボトルも空なら持てるし、指も曲げたり伸ばしたり完全ではないけど動くのです。

 

私は

「ちゃんと?やれるわけないじゃん。手の機能改善、諦めてるのでしょう?見てたら分かります。どこかで”どーせ良くならない”と思っているのでしょう?良くならないと考えてしまうことは否定しません。貴女の思考です。ただここは”良くなる”って信じて自分で自分の時間を進めるための場所なんです。その場所には、そぐわない。貴女が苦痛な思いをするだけです。そんな苦痛を与えてまで、貴女から、貴女の貴重な時間とお金を受け取ることはできない。だから、今日は帰ってもらって結構ですよ。」

 

とオブラートも糞もない言葉を伝えました。(こういう時の自分が怖い…)

 

彼女は

「だって、、もう良くならないもん。無理だもん。子ども達からも馬鹿にされてるし、旦那にも面倒かけて、仕事もできないし、どうせこのまま何も変わらないままなんだもん。どーせ頑張っても無駄だよ。」

と声を荒げ、泣きながら訴えてきました。

 

「そうですね、無駄ですね。なので、家でゆっくり過ごして下さい。無駄と考えている貴女に、私がお手伝い出来ることは何もありません。お引き取り下さい。」

と「何度間接的とはいえ”帰れ”と言っているのだろう、物凄い無礼じゃん私…後で石垣に怒られそ…と思いながら答えました。

 

彼女

「うぅ、悔しい…私、やる…。この手でまずあんたをぶん殴ることができるように頑張る…」

 

※カッコ内は心の声。

「(そうそう帰りなは…ん?ちょっと待って、思わぬ展開すぎるんだけど…殴られんの…やだよ…痛そうじゃん…あ、でもなぜかやる気出してる。あれ?今チャンス…?)そ、そうですよ、その手で(弱くならね、弱くならね???)殴っていいですよ!(弱くね!?)」

 

そうして、なぜかやる気を出した彼女。

本コースになってからはメキメキ腕を上げており、

「なんか軽くなってきた。」

「これが出来るようになったよ!」

「これは失敗したけど出来そう」

「これのコツ教えて」

など体験コースが嘘のように変わりました。(もっと早くこうなってて欲しかった。切実。)

 

なんだろう、常に前向きにであれなんて微塵も思わないのですが、

思考の切り替えは大事だなと、改めて実感した出来事でした。

 

ではでは、模様替えをしたお店で仕事します。

 

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