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97.脳血栓の治療とは
2017.08.14
リハビリの現場の様子を
ブログで紹介しています。
リハビリのことが
少しでも伝わると嬉しいです。
「脳血栓の治療法には、いくつかの種類があります。脳血栓自体を溶かして血流を良くする方法、カ テーテルを通して脳血栓を回収する方法など、今回は様々な脳血栓の治療法について紹介して いきます。
■脳血栓とは? 脳血栓は、脳の血管内に血の塊が発生し、少しずつ大きくなってしまうことで血管を塞いでしまう病 気のことです。脳梗塞や脳卒中の原因になることが多く、詰まってしまった血管から先へ栄養が行 きわたらずに脳細胞が弱ってしまうことで、様々な後遺症を発症させることがあります。ですから、こ の脳血栓を溶かしたり、回収したりすることで血流を回復させ、衰弱した脳細胞に栄養を行きわたら
せることが治療方法となります。
■血栓を溶かし治療するt-PA静注療法 t-PA静注療法と呼ばれる方法では、医薬品により脳血栓そのものを溶かし、詰まりを解消していき ます。最初に静脈に注射を打ち、その後点滴で約1時間ほどかけて薬剤を投与し続ける方法なの
る。早期にこの治療により脳血栓を溶かすことで、症状はすぐに改善 し退院できる場合もあります。
しかしこの治療法には前提条件があり、それを満たさなければ治療法そのものを受けることができま
せん。その前提条件とは以下の通りです。
・脳血栓が発生してから3時間以内であること ・重症であること
この医薬品は昔使われていたものよりもずっと効果が高く、安全と言われていますが、脳血栓を溶 かす代わりに出血しやすくなる副作用も持っています。ですから症状が軽度の場合は、使うことはで きないのです。また発生してからあまりに時間が経ってしまっていると効果を発揮しきれずに治療で きないということもあります。また持病によってもこの治療法を使うことができない場合もあります。
医師はそれらを考慮し、治療法を使うかどうかを判断しているのです。
■脳血栓そのものを回収するカテーテル治療 もう一つの治療法が、カテーテルと呼ばれる細長い器具を使い、脳血栓そのものを回収し、詰まり を解消する治療法です。こちらはt-PA静注療法より新しく、また持病の有無や脳血栓の発生範囲 が広いといった状況でも使える新技術となります。
脳血栓発生から8時間以内であれば行えるという点も大きいでしょう。
しかし問題点はあり、まずこの治療を行える専門医が少ないこと、それによる実施数が少ないことが
挙げられます。 保険が適用されることになったのも6年前と最近で、これから普及させていく必要がある治療法と言 えます。
脳血栓はゆっくり進行していくものです。 自分が気付かないうちに少しずつ軽い症状が出始め、そして突然倒れてしまうような恐ろしい病気 ですが、早期発見により倒れる前に対策をとることもできます。
普段から健康を意識し、もしもの時に頼れる病院を探すことも大事かもしれません。
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