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左片麻痺40代の男性
2019.05.03
リハビリの現場の様子を
ブログで紹介しています。
リハビリのことが
少しでも伝わると嬉しいです。
労働なんかしなくって、光合成だけして生きていきたい田邊です。(根っからの怠け者です。)
令和でも関係なく、こんな投稿を続けていく所存です。
少し、うれしかった出来事をお話させてください。
当施設では体験コース3回と本コース16回があります。
昨日16回コースご利用中の左片麻痺の40代男性がいらっしゃいました。
彼は、利用の約12~13回までは全くやる気がなく、常に冗談を言ったり、現実的でないことを話していました。
彼になぜ当施設を利用されているか尋ねてみたところ「他にリハビリをしてくれるところがないから」と。
何を目標にされているか聞くと「ん?別に。楽になったらいいなって」と笑いながら語っていました。
私「利用されてきて、何かかわりましたか?」
彼「何も。」
私「そうですよね。」
私「残り3回ですが、今後、弊社の利用をどのように考えていますか?」
彼「それは、次も継続で来いっていう勧誘でしょ?(笑いながら)」
私「いいえ。むしろ、このままであるなら、希望があってもお断りさせていただこうと考えています。」
彼「え・・・?」
私「その都度お伝えしているように、実際は変わっていますよ。歩幅が大きくなったり歩行スピードはご利用開始時と比較すると格段に速くなっています。また、上肢の可動域も増えています。気づいてもそれを何とかしようと必死になって下さらない。こちらとしては、私たちのお伝えするスキルの未熟さもあるのですが、のれんに腕押し状態と思ってます。いくら私たちが変化を提示しても、ご本人がそこに対して何も感じていなければご利用されていても、お金をドブに捨てるようなもの。あなたのお金と時間を使ってくるべきとこではないと、私は思います。いかがでしょう?」
彼「・・・。」
私「ご提案なんですけど、残り3回だけでいいので、一つ自身に課題を課してみませんか?私たちもそれを一緒に担ぐので。」
彼「・・・。」
私「以前、カメラがお好きとおっしゃっていたので、何か持つことから始めてみませんか?」
彼「・・・物を持って歩きたい。食事のときとか、ドレッシングすら運べない。」
私「それでいきましょう。」
※この会話は録画してある動画からそのまま抜粋したものです。
この会話に約30分費やし、残り60分で、ペットボトルを持って3m先のテーブルまで運ぶという課題に取り組みました。
始めの評価では、ペットボトルを持つことに2分以上かかり、持っても立ち上がるだけで、ペットボトルを落とされていました。
リハビリ後、ペットボトルを持つのに約2~3秒、3m先のテーブルまで運ぶことが可能になりました。しかしまだ、テーブルに置くというのは難しく、離すことで精一杯でした。
動画にて前後を比較し、映像と実感を元に彼に話してみました。
私「どうですか?」
彼「変わった。」
私「たった60分ですよ」
彼「うん。」
私「あなたが必死に本気になれば、1年間やりたくても出来なかった課題が60分で手の届きそうなところまできましたよ」
彼「うん。やればできるね。」
私「うん、YDK、やればできましたね。ただねYDKってやればできる子だけど、やらないとできないんです。」
彼「そうだね。」
私「今日できたこと、来週まで必死に残しておいてください。どんな方法でもいい、できなくてもいいです。頑張った結果は私たち気づけるので。」
彼「やってみる」
そして昨日、彼はオリジナルの自主訓練(勿論内容はチェックしています。)にて、見事に機能を残して下さっており、離してテーブルに置くという課題から介入することができました。
それまでの彼とは違い、自身の体について語るようになり、質問をくださるようになりました。
「リハビリをすれば病気が治る」という言葉を目にしました。
治りません。
しかし、機能改善は図ることが可能です。
彼の様に何かにチャレンジした自分に対して『自信』を抱くきっかけになる可能性もあります。
私自身、とても勉強させていただけた、とても嬉しいケースです。
まだ残り1回あります。
最後までしっかり彼の目標にしがみついていきたいと思います。
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