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上肢と下肢、回復しやすいのはどっち?

2025.10.06

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上肢と下肢、回復しやすいのはどっち?

脳卒中後のリハビリで「手と足、どちらが回復しやすいの?」という質問を多くいただきます。実は、上肢と下肢では“回復の仕組み”そのものが異なります。本記事では、脳の可塑性や姿勢制御、日常生活動作との関係を踏まえて、リハビリ専門職が“どちらが回復しやすいのか”を科学的に解説します。保険・自費問わずリハビリ中の方、必見です。


はじめに

「手と足、どちらが回復しやすいんですか?」
リハビリの現場で非常によく聞かれる質問です。
結論から言うと、下肢(足)の方が回復しやすい傾向があります。
ただし、それは「動かしやすい=治りやすい」という単純な話ではありません。

脳卒中によって起きる麻痺には、脳のダメージ部位・日常での使われ方・感覚入力の多さなど、複数の要素が関係しています。ここでは、その仕組みをわかりやすく説明します。


1.下肢が回復しやすい理由

① 重力と姿勢制御の関係

下肢は重力に抗して姿勢を支える“支持系”として働きます。
そのため、立ち上がり・歩行・座位保持など、日常の中で使われる頻度が圧倒的に多いです。
脳は「よく使う機能ほど再構築しよう」と働くため、使用頻度の高さが回復促進につながるのです。

② 反射・連合反応の助けを受けやすい

足は体幹や反射パターンと連動しやすく、
“動きの再獲得を助ける自動運動”が生まれやすい部位です。
歩行などの「自動化された運動」は、脳幹や脊髄レベルでも制御されており、大脳が損傷しても部分的に動きを取り戻しやすいという特徴があります。

③ 目的が明確で意欲が出やすい

「歩きたい」という目的は非常に強く、
モチベーションや神経伝達物質(ドーパミン)の分泌を促します。
これも回復の追い風となります。


2.上肢が回復しにくい理由

① 精密な動作を担うため、制御が複雑

上肢は物を「掴む」「操作する」など、細かい動作が求められる部位です。
そのため、脳の中ではより広範囲なネットワーク(運動野・感覚野・小脳など)が関わっています。
つまり、損傷の影響を受けやすく、回復までに時間を要します。

② 生活の中で“使われにくい”

足は立つ・歩くなどで自然に使われますが、
手は意識的に動かさないと使われません。
麻痺が強い場合、使わない期間が長くなりやすく、可塑的変化が遅れる傾向にあります。

③ 肩の構造的な不安定性

上肢(特に肩関節)は、骨で支えられていない構造です。
筋活動がうまく出ないと亜脱臼や痛みを起こしやすく、
「動かすのが怖い」と感じてさらに使わなくなってしまう悪循環に陥ります。


3.上肢の回復を促すために大切なこと

① 「体幹とのつながり」を育てる

手の動きは、肩・体幹・骨盤の安定に支えられています。
体幹が安定すると、肩甲骨の可動性が上がり、上肢の自由度が増します。
いきなり“手を動かそう”とせず、土台を整えることが近道です。

② 感覚入力を増やす

触覚・位置覚・動きの感覚など、“感じる”刺激を増やすことで脳は再び手を「認識」します。
セラピストによるハンドリングや自宅での軽いタッチ練習も効果的です。

③ 日常動作の中で“使う”

手だけの練習よりも、「コップを持つ」「服をたたむ」など、目的を持った動作の方が脳が活性化します。
回数よりも“意味ある使い方”が鍵です。


4.下肢のリハビリで意識しておきたいこと

① 支えすぎない

麻痺側を庇いすぎると、非麻痺側に頼り過ぎてバランスが崩れます。
“支える足”から“動く足”へ少しずつ切り替える練習が大切です。

② 骨盤と体幹を意識する

足の動きは骨盤と連動しています。
歩行練習では骨盤の前後傾や回旋を感じられるようにすることで、より自然な歩行パターンに近づきます。


まとめ

比較項目 上肢(手) 下肢(足)
回復しやすさ ★☆☆(難しい) ★★★(比較的早い)
理由 精密・複雑な動作/使用頻度が低い 反射・姿勢制御に関与/使用頻度が高い
鍵となる要素 感覚入力・体幹連動 骨盤制御・荷重反応
リハビリの方向性 意図的に“使う” 自動化された“使い方を整える”

上肢・下肢のどちらも「脳から再構築される」という点では同じです。
“どちらが回復しやすいか”よりも、どちらも「使い方を思い出す」過程にあるという理解が大切です。
焦らず、今できることを積み重ねていきましょう。

 

 

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