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療法士が解説!片麻痺の筋力低下へのアプローチ

2025.04.07

リハビリの現場の様子を
ブログで紹介しています。
リハビリのことが
少しでも伝わると嬉しいです。

 

はじめに:

片麻痺(hemiplegia)は、脳卒中や脳外傷などの神経障害によって生じる片側身体の運動機能障害を指します。

特に筋力低下は、日常生活動作(ADL)の自立度を大きく左右する要因であり、リハビリテーションにおける重要なターゲットとなります。本ブログでは、片麻痺に伴う筋力低下へのアプローチを、文献に基づき現役作業療法士・退役女子高生こと田邊が専門用語を交えつつ出来る限り分かりやすく解説します。(ガンバル)

 

1.片麻痺筋力低下の病態とメカニズム

片麻痺の筋力低下は、上位運動ニューロン(upper motor neuron)の障害に起因します。具体的には、大脳皮質や錐体路の損傷により、下位運動ニューロンへの興奮性入力が減少し、随意運動の制御が困難になります。

これにより、筋緊張の異常(痙縮:spasticity)や協調運動の障害が併発し、筋力発揮が非効率的になります。

例えば、Hallett(2003)の研究では、痙縮が筋力低下を増悪させる要因として、神経筋接合部でのシナプス伝達異常や筋線維の萎縮が関与すると指摘されています(*Neurologic Clinics*, 2003)。

 

-アプローチ1:神経筋再教育(Neuromuscular Re-education)

筋力低下への初期アプローチとして、神経筋再教育が推奨されますこれは、脳卒中後の神経可塑性(neuroplasticity)を活用し、損傷を受けた神経回路を再構築する手法です。

具体的な手法として、**促通反復療法(Constraint-Induced Movement Therapy: CIMT)**が挙げられます。CIMTは、健側上肢の使用を制限し、麻痺側の使用を強制することで運動学習を促します。

Wolfら(2006)のランダム化比較試験(RCT)では、CIMTが筋力と機能的動作の改善に有意な効果を示したと報告されています(*JAMA*, 2006)。ポイントは、「反復」と「目的指向性」です。

例えば、スプーンを持つ動作を繰り返すことで、神経筋系の協調性が向上し、筋力発揮が効率化します。

 

-アプローチ2:筋力トレーニングと抵抗運動

筋力低下に対しては、直接的な筋力強化も有効です。ただし、片麻痺患者では痙縮や関節可動域(ROM)の制限があるため、無理のない負荷設定が重要です。

**漸進的抵抗運動(Progressive Resistance Training: PRT)**は、低負荷から開始し、徐々に負荷を増やす方法です。Adaら(2006)のシステマティックレビューによると、PRTは下肢筋力の向上に寄与し、特に歩行速度の改善に効果的でした(*Archives of Physical Medicine and Rehabilitation*, 2006)。

実践例として、セラバンドや軽量ダンベルを用いた膝伸展運動が挙げられます。10回反復最大(10RM)を目安に、週3回の頻度で実施すると良いでしょう。

 

– アプローチ3:電気刺激療法(NMES)

随意運動が困難な急性期患者には、**神経筋電気刺激(Neuromuscular Electrical Stimulation: NMES)**が有用です。NMESは、電極を介して筋に電気刺激を与え、収縮を誘発することで筋萎縮を予防し、筋力を維持します。

Pomeroyら(2006)の研究では、NMESが上肢の筋力と機能を改善させ、特に手指の巧緻性(dexterity)に寄与するとされています(*Clinical Rehabilitation*, 2006)。

設定としては、20-30Hzの中周波数で、患者が心地よいと感じる強度に調整することが推奨されます。

2. 注意点と日常生活への応用

これらのアプローチを実施する際、患者の疲労度やモチベーションに配慮することが不可欠です。

また、筋力強化だけでなく、ADLへの応用を意識した介入が重要です。例えば、歩行訓練では筋力だけでなくバランスや協調性も同時に鍛えるプログラムを組み込むべきです。

さらに、家族や介護者への教育も欠かせません。筋力低下が進行しないよう、日常生活での適切なサポート方法を指導することで、患者のQOL(生活の質)が向上します。

3. まとめ

片麻痺筋力低下へのアプローチは、神経筋再教育、筋力トレーニング、電気刺激療法を組み合わせた多角的介入が効果的です。

文献に基づくエビデンスを活用しつつ、患者個々の状態に合わせたプログラムを設計することが、療法士としての鍵となります。

リハビリは一朝一夕では成果が出ません。しかしながら、コツコツと取り組むことで確実に前進します。変化として見えにくい場合にはぜひお声かけください。

 

 

参考文献(簡易表記):

– Hallett, M. (2003). *Neurologic Clinics*.

– Wolf, S. L., et al. (2006). *JAMA*.

– Ada, L., et al. (2006). *Archives of Physical Medicine and Rehabilitation*.

– Pomeroy, V. M., et al. (2006). *Clinical Rehabilitation*.

 

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