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136.脳内出血による後遺症とは?
2017.09.20
リハビリの現場の様子を
ブログで紹介しています。
リハビリのことが
少しでも伝わると嬉しいです。
脳内の出血により様々な障害があらわれる病気を脳出血と言います。医療の発展や健康意識の 向上により脳出血の死亡率は低下していますが、後遺症が残ってしまうのを避ける事は難しいです。 今回は脳出血の後遺症を、出血箇所ごとに紹介していきます。
■被殻出血の後遺症
右脳と左脳それぞれの中心にある部分を被殻と呼びます。被殻の脳出血は全体の4割を占めてい るので、症例も比較的に多いです。周辺に運動機能に関わる内包後脚があるので、運動障害が起 きやすいとされています。
具体的な症状はめまいや意識障害、視野が狭まる、体の麻痺、感覚障害です。左脳で脳出血が 起きた場合は言葉を話すことが困難になる失語症、右脳で脳出血が起きた場合は動作が的確に 行えない失行や周囲状況の把握が困難な失認の症状もみられます。運動障害は脳出血が起きた 脳とは反対側の体に障害がみられるのが特徴的です。
■視床出血の後遺症
被殻の次に多いのが、被殻の近くにある視床の脳出血です。こちらも運動障害があらわれやすいと 言えます。主な後遺症は顔面も含めた脳出血を起こしていない体の麻痺や感覚障害、しびれがみ られるでしょう。視床の場合はどちらかというと感覚障害の方が重症のケースが多いです。
■大脳皮質下出血の後遺症
大脳の表面あたりの脳出血で、他の脳出血よりも症状は軽度のケースが多くみられます。 大脳の前側にある前頭葉で脳出血が起きた場合、認知症や尿失禁といった後遺症があらわれる ことがあるでしょう。大脳の中央部である頭頂葉か側面の側頭葉の場合は、失語症や視覚での認
知が困難になる空間失認、視野が狭まる視覚障害が起きやすいです。
■小脳出血の後遺症
大脳の後にぶら下がっているようにある脳が小脳です。小さな脳ですがたくさんの神経があつまっ ており、運動全般のコントロールに必要な場所になります。そのため、小脳に脳出血が起きると運動 に関する後遺症が多いです。円滑に運動が行えない運動失調や体のバランスがとれない、上手く
発音できない、眼球の動きの障害がみられるでしょう。 予測した動きや周囲へ適応して動くことが困難になる後遺症がみられます。
■脳幹出血の後遺症
脳中心から首へ伸びた部分を脳幹と呼びます。生命維持に関わる神経が集まるので、脳出血が 重症だと後遺症の症状も重い傾向があります。主に体や顔の麻痺や感覚障害、めまいや眼球の動 きが悪くなる視覚障害、物を飲み込みづらくなる嚥下障害などが多いです。
脳出血の後遺症は発症した部分や出血量に応じて障害も症状の重さも異なります。 後遺症が残ると不安なことも多いですが、だいたいは治療とリハビリで改善することが可能です。 早くリハビリに取り掛かるほど完治する確率は上がるので、治療もリハビリも早めに行うことが大切と 言えます。
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