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片麻痺におけるリハビリの目標設定とは?
2025.12.05
リハビリの現場の様子を
ブログで紹介しています。
リハビリのことが
少しでも伝わると嬉しいです。
片麻痺におけるリハビリの目標設定とは?
リハビリを始めるときに最初に話し合うのが「目標設定」です。
しかし、「歩けるようになりたい」「手を動かしたい」といった願いを、どう具体的なリハビリ目標に落とし込むかは簡単ではありません。
片麻痺のリハビリでは、「できるようになること」と「できるように見えること」の違いを見極めることが重要です。
目次
リハビリの目標設定とは
リハビリにおける目標とは、単に「できることを増やす」ための数字ではありません。
その人がどう生きたいか・何を取り戻したいかを基点に、「どんな動作が必要か」を具体化していくプロセスです。
つまり目標設定とは、「本人の価値観」×「身体の可能性」×「環境の現実」をすり合わせる作業。
この3つのバランスが取れて初めて、「意味のある目標」が成立します。
目標の3つの階層
リハビリの目標は、以下の3段階に分けて考えると整理しやすくなります。
| 階層 | 目的 | 例 |
|---|---|---|
| ①長期目標(最終ゴール) | 人生・生活の目的 | 「自宅で自立した生活を送りたい」 |
| ②中期目標(行動目標) | 生活動作の達成 | 「一人でトイレに行けるようにする」 |
| ③短期目標(練習目標) | 身体機能・動作の改善 | 「立ち上がり時に右脚へ体重を乗せる」 |
このように、抽象的な願いを少しずつ具体的に分解していくことで、日々の練習が「何のためにあるか」が明確になります。
片麻痺における目標設定の流れ
片麻痺では、身体の左右差・感覚の鈍さ・疲労のしやすさなど、個人差が非常に大きいです。
そのため、以下のステップで丁寧に目標を立てていきます。
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| ①現状把握 | 動作・筋力・感覚などを評価 | 「今どこまでできるか」を正確に知る |
| ②本人の希望確認 | 何を優先したいかを共有 | 「歩く」より「手を使いたい」人もいる |
| ③優先順位をつける | 段階的に実現できる順に整理 | 一度に全部は追わない |
| ④練習内容を設定 | 実現可能な動作を明確にする | 再学習・可塑性を意識した練習へ |
| ⑤定期的な見直し | 変化を評価し、目標を調整 | できたことを「更新」していく |
具体的な目標設定の例
以下は、同じ「歩きたい」という希望でも、段階によって目標がどう変わるかの例です。
| 段階 | 目標例 | コメント |
|---|---|---|
| 短期 | 麻痺側の足を支えられるようにする | 体重移動・立脚感覚の再獲得 |
| 中期 | 平行棒内を10m歩けるようにする | 安全に歩行練習を反復できる状態 |
| 長期 | 屋外を家族と一緒に散歩できるようにする | 生活参加・心理的自立の段階 |
目標が具体的になるほど、練習内容も明確になり、成果を実感しやすくなります。
よくあるズレとその対処
リハビリの目標設定でよくあるのが、「現実と理想のギャップ」です。
- 医療者が「できること」に注目しすぎて、本人の希望が置き去りになる
- 本人が「全部治したい」と思う一方で、体が追いつかず焦りが出る
- 家族が「早く歩かせたい」と期待しすぎて、本人のペースを崩してしまう
大切なのは、どんな状態であっても「今の自分を起点にした目標」を立てること。
“理想を諦める”のではなく、“今できる現実の延長線に理想を置く”という考え方が、回復を長く支えます。
まとめ
片麻痺のリハビリにおける目標設定とは、身体だけでなく心や生活を見据えた「生き方の設計」です。
できる・できないで線を引くのではなく、どうすれば「その人らしい生活」に近づけるかを考えること。
リハビリの目標はゴールではなく、次の一歩を見つけるためのコンパスです。
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