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使わないと動かなくなる?廃用症候群
2025.11.28
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使わないと動かなくなる?廃用症候群
リハビリの現場でよく耳にする「使わないと動かなくなる」という言葉。これは感覚的な表現ではなく、医学的には廃用症候群(はいようしょうこうぐん)と呼ばれる現象です。
病気やケガ、安静の指示、あるいは「動かすのが怖い」といった心理的要因によって活動量が減ると、体は急速に“省エネモード”へ適応します。
その結果、筋肉・関節・心肺機能・脳の働きまで、全身の機能が少しずつ低下していきます。
目次
廃用症候群の原因
廃用症候群は、決して「怠け」ではありません。
多くの場合、次のような要因が複合的に関わっています。
- 長期の安静や入院生活(ベッド上生活など)
- 痛み・麻痺・骨折などによる身体的制限
- 「転びたくない」「動かすのが怖い」という心理的回避
- 環境の問題(手すりがない、介助者が不在など)
こうした状況が続くと、体は「もうこの動きは必要ない」と判断し、エネルギーを節約する方向に働きます。これが機能低下の連鎖の始まりです。
身体に起こる変化
廃用によって起こる変化は筋肉だけではありません。以下の表のように、全身に波及します。
| 領域 | 具体的な変化 | 結果 |
|---|---|---|
| 筋肉 | 筋萎縮・筋力低下 | 立ち上がりや歩行が困難に |
| 関節 | 拘縮・可動域制限 | 痛みや姿勢異常を引き起こす |
| 骨 | 骨密度低下 | 転倒・骨折リスクの上昇 |
| 循環器 | 心肺機能の低下 | 息切れ・動悸・疲労感 |
| 脳・神経 | 感覚入力・運動出力の減少 | バランス能力や集中力の低下 |
このように、身体の機能はすべてつながっています。どこか一部を「休ませる」と、全体のバランスが崩れやすくなるのです。
「使わない」と「使えない」は違う
「使わない」状態が続くと、脳はその動きの情報を不要なものとして整理し始めます。
つまり、“動かせない”というよりも“動かそうとする信号が弱まる”のです。
脳の神経回路は使うほど強くなり、使わないほど衰えます。
これを放置すると、本人の意欲や自信にも影響し、「もう無理だ」と思い込みの悪循環に陥ることもあります。
リハビリの視点から見た廃用のメカニズム
リハビリでは、廃用を単なる筋力低下としてではなく、脳―神経―筋―心理―環境の相互作用として捉えます。
| 領域 | 変化の例 | リハビリでのアプローチ |
|---|---|---|
| 脳 | 運動野の活動低下 | 感覚刺激・反復練習による再活性化 |
| 神経 | 伝達効率の低下 | 電気刺激・協調運動訓練 |
| 筋 | 廃用性筋萎縮 | 荷重・抵抗運動・等尺性訓練 |
| 心理 | 意欲低下・恐怖心 | 成功体験の積み重ね・モチベーション支援 |
| 環境 | 動きづらい空間 | 動作を促す配置や支援具の工夫 |
このように、「体を鍛える」だけでなく、「脳が再び使いたくなる状態を作る」ことがリハビリの鍵になります。
予防と改善のためのポイント
- 可能な範囲で動かす:安静が必要でも、他の部位や関節を動かす工夫を。
- 他動運動を活用:セラピストや家族が動きを補助して感覚刺激を維持。
- 生活の中で動きを取り戻す:ベッド上での起き上がりや座位保持も立派なリハビリ。
- 心の変化に目を向ける:「怖い」気持ちは自然。共に小さな成功を重ねることが大切。
まとめ
廃用症候群は、「動かないこと」に体が適応した結果です。
しかし、体も脳も、使えばまた変わる力を持っています。
リハビリは、その再起動のスイッチを押すサポートです。
動きを取り戻すことは、単に筋肉を鍛えることではなく、「自分らしさ」を取り戻すプロセスでもあります。
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