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172.脳出血の回復過程はどのようなものでしょうか?

2017.10.31

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脳出血は傷ついた脳の血管が破れてしまい、そこから出血してしまう、非常に重大な病気です。 同じ脳卒中の脳梗塞と比べても死亡リスクが高く、また発症すると激しい頭痛や意識障害を引き起 こす可能性があります。そんな脳出血の治療後、回復していく中でどのような段階を踏んでいくので しょうか?今回は脳出血における回復過程について紹介します。
■脳出血が回復していく中でみられる症状とは
脳出血が回復していく中でみられる症状がいくつかあります。 発症後の治療としてはこうした症状の改善も行なっていかなくてはなりません。
・脳浮腫
脳浮腫とは血管が破けてしまった周辺で起こる浮腫を言います。例えばケガをしてしまった時、周り の部分が炎症を起こして真っ赤に腫れあがることがあるかと思いますが、浮腫はそれと同じような
状況を指します。浮腫になると脳組織が圧迫されてしまい、機能不全を引き起こしてしまう可能性 が高いです。ただ、脳出血発症後から炎症が引いていくと浮腫も段々軽減されていき、機能の改 善につながります。この脳浮腫が長期間起こらないようにするために、手術やステロイド剤の投与が 行われることもあります。
・ディアスキシス」
ディアスキシスは、機能乖離とも呼ばれているもので、脳内の血流が低下することにより、脳部位の 機能障害につながってしまうことを指します。出血したことで血圧が低下すると、大脳や小脳などの 部分にも影響がみられてしまう可能性があります。
■再組織化させていくことが重要
上記で紹介した症状は徐々に回復する傾向があり、必要に応じて治療を施すというような形で行 われます。 下記に紹介するものは、自然に回復させることは難しく、リハビリをすることによって再組織化を促し、
機能回復させるという方法になります。
・アンマスキング
脳出血発症後に使われていなかったシナプス結合を、神経経路につなげて活動させることをアン マスキングと言います。 これにより壊死した脳細胞の代わりに神経をつなげて体と脳の調整をしていくことが可能です。
・側芽の形成
脳出血によって損傷した神経細胞から、新しく側芽が出てきて新しい経路を作ること 発症してから2週間~1ヶ月程度に起こりやすいと言われており、この期間にリハビリを積極的に行う ことによって、側芽の形成が促されると言われているのです。
このように、脳出血が発症してから早めにリハビリを行っていくことで機能回復につながることが分 かっていただけたかと思います。
脳出血の回復過程では、脳内ではこのようなことが起きているということを、知っておきましょう。

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